ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 綿騙し編まとめ
綿騙し編を通しての考察記事です。
「基本は原作”解”までに準ずる世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提でまとめました。
また、考察の横に自信の度合いを☆で表記してみました(3段階)
魅音・詩音関連
綿流しまでの入れ替わり ☆☆☆
綿流しまでの入れ替わりは、魅音による
- 初日のエンジェルマートでの詩音の振り
- 圭一宅にお弁当を届けた際の詩音の振り
の2回のみで、『綿流し編』『目明し編』と全く同じ流れでした。
綿流し当日夜に圭一に電話をした人物は詩音の服を着ていることから詩音本人で間違いないでしょう。
(魅音が詩音を幽閉などした場合に詩音の服を着る道理はありません)
綿流し翌日の魅音は詩音 ☆☆☆
根拠は
- 圭一の梯子を揺らす際の、「祟りの元凶は御三家」といった発言
- 梨花を「部活メンバーの仲間」でなく「古手家当主」と扱う様子
- 「村の仇敵を葬るために誰かが御三家に気を利かせている」という認識
- これは園崎家のブラフであることを魅音はお魎から聞いている
- 「御三家筆頭の当主として村の因習を破壊する」という行動理念
- 魅音はお魎から、祟りの犯人を園崎家も探しており見つけられていないことを知らされている
など。
『目明し編』を考えると、お魎・公由・詩音(魅音)の死体が古井戸で発見されたことも根拠になりそうですが、今回の詩音は症候群を発症していない可能性があり、3人の死の原因でない可能性もあるため外しています。
詩音は悟史との約束を思い出している ☆☆
根拠は圭一が魅音に人形を渡したことと、地下祭具殿での圭一との会話での「そのせいで沙都子の家も」という発言。
「沙都子のせいで悟史はいなくなった」という考えのままではあり得ない言い方でしょう。
否定する材料としては地下祭具殿のモニターを見た詩音の「誰の手先で来たのやら」などの発言で、来訪者が沙都子だった場合約束を思い出した詩音の言い回しとは思えません。
つまり「梨花を捜しにきた沙都子と詩音が争いになり相討ちした」という有力な説が否定されてしまいます。
詩音は症候群を発症していない ☆
詩音は圭一を心から信じることができています。
「私はそんな圭ちゃんを信じる」
「圭ちゃんにも信じて欲しい」
「何があっても私だけは味方だって」
もし詩音が発症していた場合、これは罪滅ぼし編で仲間全員と赦し合ったレナでもなし得なかったことであり、原作の詩音とはキャラクターがかけ離れている様に思えます。
圭一が魅音に人形を渡したことと、恐らく悟史との約束を早い段階で思い出せている事も肯定材料です。
逆に詩音が発症していなかった場合「詩音は通常の状態でお魎達を殺し得る」という話になってしまい、詩音とはいえ流石にこれも考えづらいでしょう。
もしお魎・公由・魅音を詩音が殺害したのでなければ「実は詩音は発症していなかった」という話で綺麗に納まりそうではあります。
ただし詩音の死体の首には引っ掻いた様な痕があり、やはり詩音は発症してしまっていたのでしょうか。
詩音がモニターで見た来訪者は作業着の男達ではない ☆☆
圭一がモニターを見たタイミングからすると、詩音が見たのも作業着の男達と捉えるのが自然です。
ただしモニターには10人近くの男性が映っており、詩音が祟りの実行者との戦闘前提で出向いたのであれば拳銃一丁はあまりに心許ない装備に思えます。
また詩音の「面白いね、会ってやろうじゃない」という発言からは「誰かが正面から会いにきた」というニュアンスが感じられ、無断で侵入して来た集団に向ける発言には不自然にも思えます。
「詩音が見たのは訪問してきた別の誰かで、そのタイミングでは作業着の男達は映っていなかった」のであれば話は通りそうで、その場合の訪問者はレナか沙都子が考えられるでしょう。
レナは『綿流し編』などでも詩音(魅音)の犯行を見破った実績があり、今回も下校中の圭一の様子や水車小屋に張り込む作業着の男達を不審に思うのはあり得そうです。
ただしレナは最終的に死んでいないことから詩音と沙都子の死には恐らく居合わせておらず、
- (なんやかんやあって)レナが帰宅
- 梨花を捜して沙都子が訪問
- 詩音が沙都子と争って相討ち or 2人が作業着の男達に襲われて死亡
という流れになってしまい、レナの存在にあまり意味がなく物語として不自然に思えてしまいます。
訪問者が沙都子だった場合は詩音が約束を思い出していないことになりますが、全体としてはシンプルな話に落ち着きます。
各人の死因
梨花は自殺した ☆☆
梨花捜索時の様子から厠に梨花の死体があることを詩音は知っていたと考えるのが自然ですが、大石の「それは酷い有様でした」という発言の割に、詩音の服装に乱れはなく血もついていませんでした。
詩音の犯行とした場合のストーリーは
- 昼休みに梨花を呼び出して会話
- 何らかの理由で殺害(スタンガンを使えば争わずに可能)
- 死体を厠に移動させて施錠
の様な流れだと思いますが、この場合「ひどい有様」と矛盾し、仮に死体を損壊させていたとしてもやはり服が綺麗なのが妙です。(損壊させる理由も見当たりません)
またこのタイミングで、しかも人の多い学校で梨花を殺すのも不自然に思えます。
梨花が自殺した場合のストーリーは
- 昼休みに詩音と会話
- 争いになり厠に逃げ込む
- 拷問から逃れるため自殺
の様な流れが考えられ、梨花は全てを諦めていたために『目明し編』などと違いこの日に詩音と争うのも不自然ではないように思えます。
ただし、詩音の「あの子が殺そうとしているんだ」という発言からは梨花の死を知らないようにも受け取れるため、「一旦スタンガンで気絶させて厠に拘束しておいた」なども考えられそうです。
お魎・公由・魅音を殺したのは詩音 ☆☆☆
原作から考えると、この3人を殺して古井戸に落とすのは詩音以外にありえません。
侵入者をモニターで見た際の発言も、
「(御三家当主はもう死んだのに)誰の手先で来たのやら」
「あるいは(自分が魅音の振りをしていることに)感づいたか」
と読めば、詩音が3人を殺したと読むのが自然です。
ただし今回の詩音は症候群を発症していない可能性があり、その場合この3人を殺したのは別の誰かなのかも知れません。
沙都子は梨花を捜しに園崎家を訪れた ☆☆☆
居なくなった梨花を沙都子は1人で捜索していたはずで、思いつく場所を当たった結果園崎家にも訪れたか、園崎家が関与していると睨んでやって来たのでしょう。
沙都子が来た時間帯は不明ですが、
- レナが帰った後普通に訪ねてきた
- レナは園崎家に訪問しておらず、詩音がモニターで見たのは沙都子だった
- 隠れて園崎家に侵入し、詩音はレナと会うために地下祭具殿から離れていて気づかなかった
といったパターンが考えられそうです。
沙都子が隠れて侵入したのなら、詩音がモニターで見たのが作業着の集団だった場合も「忍び込んだために戦闘に巻き込まれた」として話は通りそうです
詩音と沙都子の死と作業着の男は無関係 ☆☆
詩音が悟史との約束を思い出せていた場合、沙都子を殺すのはあり得ないでしょう。
考えられるのは
- 作業着の集団を見た詩音が沙都子を守るために発砲し、戦闘の末2人とも殺された
- 梨花が居なくなったショックから沙都子は注射を忘れてしまい、症候群を発症して詩音に襲いかかった末に偶然相討ち
などでしょうか。
前者の場合は銃声と共に警察が突入したはずですが、大石の口からはその様な集団が居たとは語られておらず矛盾します。
またそもそも梨花を探す山狗が2人を殺す理由も考えられず、死体の状況的にも彼らではなさそうです。
後者の場合、沙都子は首を掻き毟っていないことから「錯乱した沙都子が(詩音の銃を)発砲して詩音を殺害、その後末期症状で自死」という流れではなさそうです。
2人の死体の間に落ちていた拳銃は詩音が持って行ったリボルバーではなく、普段魅音の所持しているモデルガンに似ているのが気になりますが何かのヒントなんでしょうか。
例えば『祟殺し編』で注射を打てなかった沙都子が圭一の斧を見てパニックになった様に、部屋にあったモデルガンを実銃と勘違いすれば、何か偶発的な事故に繋がる可能性もありそうです。
詩音が約束を思い出せておらず発症していた場合は「2人が争った末に相討ち」という最もシンプルな話になります。