ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 綿騙し編梨花まとめ
前回の続きで、梨花について考察します。
「基本は原作”解”までに準ずる世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提でまとめました。
また、考察の横に自信の度合いを☆で表記してみました(3段階)
梨花関連
『鬼騙し編』と同様に富竹・鷹野は自分達の車や自転車を置いて行方不明となりました。
「どのカケラで同じことが起こる→誰かの強い意思によるもの」という法則が成り立つならば、”解”までの世界とは別の意思が介在していることになります。
そのため『鬼騙し編』の出来事と合わせて考察していきます。
富竹・鷹野の逃走は梨花の行動の結果 ☆☆☆
富竹の逃亡をもたらした意思としてまず考えられるのは梨花で、舞台の全てを知った彼女なら、富竹に鷹野の画策の証拠を示すのも不可能ではないでしょう。
『鬼騙し編』で富竹が行方不明になった際も梨花は慌てるどころか普通に部活に参加していたことから、梨花は富竹が生きていることを知っていたと考えられます。
また奉納演舞前に富竹の頭を撫で、富竹が「ありがとう」と返したシーンも「梨花の行動の結果、富竹は鷹野を救うことができた」と考えると自然な気がします。
(逆にそうでない場合、これから祭具殿を暴くであろう富竹は平気な顔で「ありがとう」とは言えない様に思えます)
ただしこの場合に辻褄が合わないのが綿騙し編で、梨花は「富竹の行方不明」という状況を「あの二人ももう死んでいるわ」と表現していました。この梨花は鷹野が富竹と逃走する事態を全く想定できていません。
目が赤い状態の梨花は記憶や人格が異なる ☆☆
梨花が『綿騙し編』で富竹の死を確信していた理由として、「圭一と話した際の目が赤い状態(以下オヤシロモード)の梨花は綿流しまでの記憶がない」と考えると説明がつきそうです。
”解”までの世界でも、梨花がカケラを渡る際に次の世界の記憶は引き継いでおらず、毎回羽生に状況を聞いていました。
同様にオヤシロモードの梨花は「その世界で梨花がした行動」を把握しておらず、羽生もいないため富竹生存の発想に至らなかったのではないでしょうか。
『鬼騙し編』2話冒頭で「私たちの未来を取り戻す」と意気込んでいた梨花は
- 『鬼騙し編』で圭一を疑心暗鬼から救う
- 『綿騙し編』で魅音に人形を渡すように促す
などの行動をしており、富竹の逃亡もこの梨花の行動の成果と考えれば説明がつきます。
この場合、『鬼騙し編』1話ラストで梨花はオヤシロモードになっていたため、オヤシロモードの梨花は入ったり出たりできるということになりそうです。
なお参考程度ですが、『鬼騙し編』2話冒頭でカケラの世界から戻る場面でも梨花の目は赤くありませんでした。
オヤシロモードの正体は新キャラ ☆
梨花のオヤシロモードの正体ですが、OPで不敵に笑っていた羽生らしき影が有力候補でしょう。
ただしあれが羽生とは少し考えづらく、新しい登場人物の何者かと考えた方が自然に思えます。
現状得られる情報では根拠はありませんが、祭具殿のオヤシロ様象の頭部が割れていたことや、「新アニメをやるなら新キャラの黒幕くらい居そう」というメタ視点で考えると結構あり得そうじゃないでしょうか?
ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 綿騙し編まとめ
綿騙し編を通しての考察記事です。
「基本は原作”解”までに準ずる世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提でまとめました。
また、考察の横に自信の度合いを☆で表記してみました(3段階)
魅音・詩音関連
綿流しまでの入れ替わり ☆☆☆
綿流しまでの入れ替わりは、魅音による
- 初日のエンジェルマートでの詩音の振り
- 圭一宅にお弁当を届けた際の詩音の振り
の2回のみで、『綿流し編』『目明し編』と全く同じ流れでした。
綿流し当日夜に圭一に電話をした人物は詩音の服を着ていることから詩音本人で間違いないでしょう。
(魅音が詩音を幽閉などした場合に詩音の服を着る道理はありません)
綿流し翌日の魅音は詩音 ☆☆☆
根拠は
- 圭一の梯子を揺らす際の、「祟りの元凶は御三家」といった発言
- 梨花を「部活メンバーの仲間」でなく「古手家当主」と扱う様子
- 「村の仇敵を葬るために誰かが御三家に気を利かせている」という認識
- これは園崎家のブラフであることを魅音はお魎から聞いている
- 「御三家筆頭の当主として村の因習を破壊する」という行動理念
- 魅音はお魎から、祟りの犯人を園崎家も探しており見つけられていないことを知らされている
など。
『目明し編』を考えると、お魎・公由・詩音(魅音)の死体が古井戸で発見されたことも根拠になりそうですが、今回の詩音は症候群を発症していない可能性があり、3人の死の原因でない可能性もあるため外しています。
詩音は悟史との約束を思い出している ☆☆
根拠は圭一が魅音に人形を渡したことと、地下祭具殿での圭一との会話での「そのせいで沙都子の家も」という発言。
「沙都子のせいで悟史はいなくなった」という考えのままではあり得ない言い方でしょう。
否定する材料としては地下祭具殿のモニターを見た詩音の「誰の手先で来たのやら」などの発言で、来訪者が沙都子だった場合約束を思い出した詩音の言い回しとは思えません。
つまり「梨花を捜しにきた沙都子と詩音が争いになり相討ちした」という有力な説が否定されてしまいます。
詩音は症候群を発症していない ☆
詩音は圭一を心から信じることができています。
「私はそんな圭ちゃんを信じる」
「圭ちゃんにも信じて欲しい」
「何があっても私だけは味方だって」
もし詩音が発症していた場合、これは罪滅ぼし編で仲間全員と赦し合ったレナでもなし得なかったことであり、原作の詩音とはキャラクターがかけ離れている様に思えます。
圭一が魅音に人形を渡したことと、恐らく悟史との約束を早い段階で思い出せている事も肯定材料です。
逆に詩音が発症していなかった場合「詩音は通常の状態でお魎達を殺し得る」という話になってしまい、詩音とはいえ流石にこれも考えづらいでしょう。
もしお魎・公由・魅音を詩音が殺害したのでなければ「実は詩音は発症していなかった」という話で綺麗に納まりそうではあります。
ただし詩音の死体の首には引っ掻いた様な痕があり、やはり詩音は発症してしまっていたのでしょうか。
詩音がモニターで見た来訪者は作業着の男達ではない ☆☆
圭一がモニターを見たタイミングからすると、詩音が見たのも作業着の男達と捉えるのが自然です。
ただしモニターには10人近くの男性が映っており、詩音が祟りの実行者との戦闘前提で出向いたのであれば拳銃一丁はあまりに心許ない装備に思えます。
また詩音の「面白いね、会ってやろうじゃない」という発言からは「誰かが正面から会いにきた」というニュアンスが感じられ、無断で侵入して来た集団に向ける発言には不自然にも思えます。
「詩音が見たのは訪問してきた別の誰かで、そのタイミングでは作業着の男達は映っていなかった」のであれば話は通りそうで、その場合の訪問者はレナか沙都子が考えられるでしょう。
レナは『綿流し編』などでも詩音(魅音)の犯行を見破った実績があり、今回も下校中の圭一の様子や水車小屋に張り込む作業着の男達を不審に思うのはあり得そうです。
ただしレナは最終的に死んでいないことから詩音と沙都子の死には恐らく居合わせておらず、
- (なんやかんやあって)レナが帰宅
- 梨花を捜して沙都子が訪問
- 詩音が沙都子と争って相討ち or 2人が作業着の男達に襲われて死亡
という流れになってしまい、レナの存在にあまり意味がなく物語として不自然に思えてしまいます。
訪問者が沙都子だった場合は詩音が約束を思い出していないことになりますが、全体としてはシンプルな話に落ち着きます。
各人の死因
梨花は自殺した ☆☆
梨花捜索時の様子から厠に梨花の死体があることを詩音は知っていたと考えるのが自然ですが、大石の「それは酷い有様でした」という発言の割に、詩音の服装に乱れはなく血もついていませんでした。
詩音の犯行とした場合のストーリーは
- 昼休みに梨花を呼び出して会話
- 何らかの理由で殺害(スタンガンを使えば争わずに可能)
- 死体を厠に移動させて施錠
の様な流れだと思いますが、この場合「ひどい有様」と矛盾し、仮に死体を損壊させていたとしてもやはり服が綺麗なのが妙です。(損壊させる理由も見当たりません)
またこのタイミングで、しかも人の多い学校で梨花を殺すのも不自然に思えます。
梨花が自殺した場合のストーリーは
- 昼休みに詩音と会話
- 争いになり厠に逃げ込む
- 拷問から逃れるため自殺
の様な流れが考えられ、梨花は全てを諦めていたために『目明し編』などと違いこの日に詩音と争うのも不自然ではないように思えます。
ただし、詩音の「あの子が殺そうとしているんだ」という発言からは梨花の死を知らないようにも受け取れるため、「一旦スタンガンで気絶させて厠に拘束しておいた」なども考えられそうです。
お魎・公由・魅音を殺したのは詩音 ☆☆☆
原作から考えると、この3人を殺して古井戸に落とすのは詩音以外にありえません。
侵入者をモニターで見た際の発言も、
「(御三家当主はもう死んだのに)誰の手先で来たのやら」
「あるいは(自分が魅音の振りをしていることに)感づいたか」
と読めば、詩音が3人を殺したと読むのが自然です。
ただし今回の詩音は症候群を発症していない可能性があり、その場合この3人を殺したのは別の誰かなのかも知れません。
沙都子は梨花を捜しに園崎家を訪れた ☆☆☆
居なくなった梨花を沙都子は1人で捜索していたはずで、思いつく場所を当たった結果園崎家にも訪れたか、園崎家が関与していると睨んでやって来たのでしょう。
沙都子が来た時間帯は不明ですが、
- レナが帰った後普通に訪ねてきた
- レナは園崎家に訪問しておらず、詩音がモニターで見たのは沙都子だった
- 隠れて園崎家に侵入し、詩音はレナと会うために地下祭具殿から離れていて気づかなかった
といったパターンが考えられそうです。
沙都子が隠れて侵入したのなら、詩音がモニターで見たのが作業着の集団だった場合も「忍び込んだために戦闘に巻き込まれた」として話は通りそうです
詩音と沙都子の死と作業着の男は無関係 ☆☆
詩音が悟史との約束を思い出せていた場合、沙都子を殺すのはあり得ないでしょう。
考えられるのは
- 作業着の集団を見た詩音が沙都子を守るために発砲し、戦闘の末2人とも殺された
- 梨花が居なくなったショックから沙都子は注射を忘れてしまい、症候群を発症して詩音に襲いかかった末に偶然相討ち
などでしょうか。
前者の場合は銃声と共に警察が突入したはずですが、大石の口からはその様な集団が居たとは語られておらず矛盾します。
またそもそも梨花を探す山狗が2人を殺す理由も考えられず、死体の状況的にも彼らではなさそうです。
後者の場合、沙都子は首を掻き毟っていないことから「錯乱した沙都子が(詩音の銃を)発砲して詩音を殺害、その後末期症状で自死」という流れではなさそうです。
2人の死体の間に落ちていた拳銃は詩音が持って行ったリボルバーではなく、普段魅音の所持しているモデルガンに似ているのが気になりますが何かのヒントなんでしょうか。
例えば『祟殺し編』で注射を打てなかった沙都子が圭一の斧を見てパニックになった様に、部屋にあったモデルガンを実銃と勘違いすれば、何か偶発的な事故に繋がる可能性もありそうです。
詩音が約束を思い出せておらず発症していた場合は「2人が争った末に相討ち」という最もシンプルな話になります。
梨花関連
ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 綿騙し編その4
「基本は原作”解”までと同じ世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提で疑問や考察をまとめてみました。
物語の時系列順にイベントを並べ、気になった描写にコメントを入れてあります。
6/20(月)
教室に戻らない梨花
(何故か)圭一を疑う沙都子
- 疑心暗鬼になっている?
- 注射を忘れたとは考えづらい
- 単に原作回答編などと比べて仲が深まっていないだけか
校舎裏での目撃を主張する魅音(詩音)
- 「顔は見えなかったけれど作業着を着た男と話していた」と曖昧な言い方
- 『目明し編』を参照すると詩音が梨花を呼び出していそう
- 本当に作業着の男と話していた場合相手は山狗だろうか。「終わった世界」で何を話すのだろうか
- 後に梨花は厠で死んでいたことが判明するが、作業着の男の話が詩音の嘘かは判断が難しい
梨花の捜索
厠を開けようとする圭一を止める魅音(詩音)
「終わらせないといけない」「あの子が元凶」
- 御三家の陰謀を信じており、やはりこの魅音は詩音で間違いないだろう
「あの子が殺そうとしてるんだ」
- 自分たち(=詩音と圭一)を殺そうとしているという意味だろうか
- 素直に読めば『目明し編』と同様に疑心暗鬼に囚われている様子
帰り道に作業着の男を目撃
圭一を園崎本家に呼び出す詩音
- 何故詩音から呼び出した?
- 『目明し編』ではレナが感づいて訪問した
圭一・詩音を監視する目線
圭一の懺悔を赦す詩音
「(4人が)古手神社の祭具殿を暴いてしまったこと、もう知ってる人は知っているよ」
「私はそんな圭ちゃんを信じる」
「圭ちゃんにも信じて欲しい」
「何があっても私だけは味方だって」
- 嫌味のないストレートな物言いで、恐らくこれは詩音の本音
- 疑心暗鬼の中で圭一を信じるのは詩音らしくないほどの強さ
圭一を地下祭具殿に招く詩音
- 圭一が「すごい臭いだな」と言うのは『目明し編』を参照するとお魎や公由を拷問したためだろうか
- 地下牢に閉じ込められる圭一
「オヤシロ様の祟りの実行者を気取る何者か、もしくは、その何者かを生み出す土壌を打ち破らない限り」
「それは私が必ずなんとかするから」
- これも本音だろう。詩音は圭一を守ろうとしている
「(助け合いの精神が)村の仇敵を葬るために気を利かせる(ものに変わってしまった)」
「そのせいで沙都子の家も」
詩音は「御三家筆頭の当主として村の因習を破壊する」という責任感で行動しており、症候群を発症して疑心暗鬼になっているのとは違う様子に見える。
園崎本家に誰かが侵入
「誰の手先で来たのやら」
「もしくは感づいたか」
「面白いね、会ってやろうじゃない」
作業着の男達と判明
- 梨花を探して突入してきた?
- 後に大石から警察も突入したことが語られるが、バッティングしないのだろうか
6月某日
圭一、大石と会話
- 恐らく梨花の死体は見つけられず、雛見沢大災害は起こっていない様子
- 「たまたま園崎家の近くにいた刑事」が銃声を聞いて突入
- 恐らく警察は園崎家を張り込んでいたのだろう
- 古井戸からお魎・公由・詩音(=魅音)の死体を発見
- 詩音が殺害した以外は考えづらいか
- 梨花は学校の便槽で死体で発見された
- 「酷い有様でした」とのことで、『目明し編』での自殺が連想される
魅音・沙都子は園崎家の廊下で死亡
まとめ
お魎・公由・魅音が古井戸で死んでいたのが詩音の発症のせいとなると
- 圭一は魅音に人形を渡した
- 詩音が圭一を(恐らく)本心から信じることができた
ことと矛盾するように思える(『罪滅し編』のレナは圭一を信じられなかった)。
つまり「詩音は発症していないが3人を殺した」「3人が死んだのは詩音の仕業ではない、もしくは事故」といった可能性も考えられる。
その場合梨花は
- 『鬼騙し編』でレナの発症を見抜けなかった
- 『綿騙し編』で詩音が発症したと勘違いした
と解釈することもでき、『○騙し編』は視聴者だけでなく梨花が騙される物語という意味合いだと個人的に面白い。
ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 綿騙し編その3
「基本は原作”解”までと同じ世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提で疑問や考察をまとめてみました。
物語の時系列順にイベントを並べ、気になった描写にコメントを入れてあります。
6/19(日) 綿流し
圭一・詩音・鷹野で祭具殿に侵入
- 通常通り、鷹野による鬼隠し・綿流しについての語りが始まる
- 従来は怒った羽生により中断されて退出するが、今回は羽生がいないため継続
- オヤシロ様像の頭が割れていたことが発覚
- これは『業』特有のものだろうか?
- 羽生が存在しないことと関係がある?
沢に降りる富竹・鷹野
- 圭一達を付いて来させない鷹野。何か意図がある?
魅音に問い詰められる圭一
- 「鷹野さんと富竹さんに会わなかった?」
- 通常ここでは詩音に会わなかったかを聞かれるだけであり、富竹や鷹野のことは翌日に(魅音の振りをした)詩音から問われる内容
- これは魅音が「4人が一緒にいた目撃情報」だけでなく「富竹・鷹野の逃走」を聞いたために起こったイベントであり、2人の逃走はこの直前のタイミングということが分かる
- この魅音はまだ詩音ではないだろう。「既に詩音が魅音を監禁などして、服を奪い成り代わっている」とは考えづらい
- ただし、魅音であれば「圭一の身を心配したり注意を促す」のが自然に思えるが、ここでは問い詰めるだけ
大石に問い詰められる圭一
- こちらも富竹・鷹野の逃走により通常より1日早まっている
- 「富竹・鷹野は祟りを起こす何者かに追われて逃走した」と考える大石は、同じく狙われうる圭一を餌として泳がそうとしている
帰宅後、詩音から電話
- 富竹・鷹野に会わなかったかを聞かれるが、やはり1日早い
- 園崎本家(魅音宅)からの電話であり、『目明し編』と同様の状況なことが伺える
- 「詩音の振りをする魅音」という線もあり得る?この詩音は「魅音も知り得る情報」しか語っていない
「お姉をうまく誤魔化せたかなと心配になりまして」
「私たち4人入ったじゃないですか」
「その後みんなで歩いて、石段の辺りで別れましたよね」
- 石段で4人が目撃されたことは大石も語っている通り
- しかし魅音が詩音を騙っている場合、詩音の服を着る意味は皆無であり、やはりこれは詩音で間違いないだろう
富竹・鷹野の逃走の様子
- 詩音によると、2人は祭り関係者の駐車場から軽トラを奪って逃走した
- 突発的な状況と考えられるが、一方で恐らく鬼騙し編と同じ流れであり、「誰かの強い意志」によって起こっているイベントと推察できる
- 絵を見る限りでは鷹野にも余裕ぶった様子はなく、鷹野が富竹を騙しているようには見えない
- 「鷹野が富竹の説得に応じ山狗から逃げるため」と考えることは可能?
6/20(月)
村長の行方不明を知る圭一
- 原作から考えると村長に危害を与えるのは詩音しか居ないが、これも1日早い
- 園崎邸で富竹・鷹野の死を知った『目明し編』と違い詩音は祭り会場で2人の逃走を知ったはずであり、詩音が当日に会場で村長へ相談したためと考えられるか
- その場合この魅音は詩音の可能性が高いだろう
学校で村長の行方不明を聞く梨花
- 惨劇を回避できなかったために落ち込んでいる
- 梨花は昨夜に知らされていなかった?
- 富竹・鷹野の軽トラによる逃走も梨花は知らない可能性がある?
- 村長の行方不明から梨花がそう思い込んでいるだけであり、実は詩音は発症していないという線もあるか
- 梨花は惨劇を避けられず自暴自棄になっている
- 舞台裏を知らなかった『綿流し編』『目明し編』ではこの状況からでも圭一を励まして惨劇に挑んでいたが、全てを知っているために諦めた?
- ただし『鬼騙し編』では富竹の行方不明を知った後も部活を楽しんだり圭一を励ましたりしていた
- つまり「富竹の行方不明」でなく「村長の行方不明(=詩音の発症)」で絶望している?
- 目が赤いのはどんな意味がある?
梨花のセリフ考察
「そんな間抜けな例え話をしてくるとは思わなかったわ」
- 『綿流し編』でも圭一から同じ話があったはずだが忘れている?
- メタ的だが、こらは視聴者を驚かせるための演出としてのセリフと考えられるため深読みしない方が良い?
「いいのよ別に、あんたは何も心配しなくて」
「あんたが何を心配してもしなくても、もう全て終わっているわ」
「今年の祟りも、この世界も、あんたも私も全部ね」
- 終わっている=もうどうにもならない状況
- 富竹の死や詩音の発症を確信しているようだ
「私の奉納演舞を大人しく見ていれば良かったのにね」
「ダメよ、入っちゃいけない場所に」
「それも、綿流しの日に入っちゃうなんて」
- 「圭一が奉納演舞を見ていれば惨劇は防げた」という意味でなく、自暴自棄から圭一に当たっているだけだろう
「富竹の死体がまだ見つかっていないのは珍しいけれど」
「あの二人ももう死んでいるわ」
「詩音はまだ生きてるはず」
- 素直に読めばこの詩音は部長の魅音のことだろう。”フレデリカ”は本来の名前として魅音をこう呼ぶことがある
- 「今日学校に来たのは魅音であり、詩音は本当に生死も分からない状態」というのを梨花が知っての発言という可能性もなくはないが少し強引か。
「もっとも、それがあんたにとって幸運なことかどうかは知らないけどね」
- これも「魅音の生死が圭一に与える何か」を思っての発言でなく、単に自暴自棄による八つ当たりだろう
考察まとめ
梨花が自身の死を回避するために何かを起こしていたとして、富竹が行方不明となったこの状況を既に「終わった世界」と表現している。
もし梨花が富竹・鷹野の軽トラでの逃走を知れば従来との違いから何か希望を抱きそうなものだが、梨花にとってそれは全くの想定外であるために「まだ死体が見つかっていない」程度にしか捉えていない。
ではこの逃走は何によって引き起こされたものだろうか?梨花以外に従来とは違う意思が働いているのだろうか?
また祭り当日の富竹の様子も合わせると、梨花は富竹に何も知らせていないことが推察できる。
鬼騙し編で「絶対に未来を取り戻す」と意気込んでいた割に梨花は何もしていないように見えるが、カケラの世界から干渉できる範囲は限られているのだろうか?(例えば目が赤いモードの時のみ?)
同じ富竹の行方不明を知った後の状況として、『鬼騙し編』では圭一を励ましたのに対し『綿騙し編』では自暴自棄になった点が読み解くヒントになりそうか。
ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 綿騙し編その1・2
「基本は原作”解”までと同じ世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提で疑問や考察をまとめてみました。
物語の時系列順にイベントを並べ、気になった描写にコメントを入れてあります。
6/12(日)
興宮の玩具屋でゲーム大会
6/13(月)
圭一、父親とエンジェルモートへ
6/14(火)
魅音、詩音の振りをしてお弁当を渡す
- 原作通り
6/15(水)
圭一、一人でエンジェルモートへ
- 通常通り詩音に助けられる
- 大石が帰るのを睨む詩音が印象的
夜に詩音から電話
- 何故かホラーな演出
- 素直に受け取れば詩音の発症を示唆する描写だが、単に「自分を魅音と思っている圭一を騙す悪戯」という表現にも受け取れなくもない?
6/16(木)
圭一、エンジェルモートへ
- 詩音が客に絡まれているのを助ける圭一
- 圭一にときめいてるっぽい詩音
- 『目明し編』ではこういった流れから「智史を待てなくなっている自分」に苦しんでいくが...?
- ダム戦争の語り口がとても詩音らしい
詩音の魅音に対する感情
- 「魅音のどことなく甘えたところが好きじゃない」
- 「許せないところは色々ある」
- 『目明し編』から推察すると、「自分にはもう(魅音が助けなかったせいで)智史がいないが、魅音には圭一がいる」のを妬んでいる
- 圭一は魅音に人形を渡したのに何故?
6/18(土) 綿流しの準備
圭一、魅音、詩音、富竹、鷹野で会話
6/19(日) 綿流し
詩音、祭具殿へ圭一を連れ出す
- 通常通り、祭具殿へ忍び込もうとする富竹・鷹野
- 鬼騙し編でも2人は沢で落ち合った後に祭具殿へ侵入していた?
考察まとめ
「圭一が梨花に催促されて人形を魅音に渡した」以外はほぼ『目明し編』の通り。
『綿流し編』『目明し編』で詩音が綿流しに来たのは村の暗部を探るためであり、今回も圭一を祭具殿に誘っていることから同じ理由だと考えられる。
つまり詩音が発症していると考えるのが自然だが、圭一は魅音に人形を渡したにも関わらず何故詩音は発症したのだろう?
ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 鬼騙し編まとめ
鬼騙し編を通しての考察記事です。
「基本は原作”解”までに準ずる世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提でまとめました。
また、考察の横に確からしさの度合いを☆で表記してみました(3段階)
富竹・鷹野・山狗関連
6月23日までに山狗は無力化された ☆☆☆
まず全体の考察の軸として、梨花が死亡したにも関わらず終末作戦が実行されていないことに着目します。
『綿流し編』と違い梨花の死体は自宅で発見されており、山狗が監視していたのであれば死の原因によらず作戦が実行されていたはずです。
つまり遅くとも梨花が死ぬ6月23日(または24日)時点で山狗は無力化されており、その状況を起こせるのは富竹による通報だけであることから、全てを知った梨花による行動の成果と言えるでしょう。
そしてここからいくつかの推察ができます。
富竹は生きている ☆☆☆
流石にこの状況で殺されてはいないでしょう。
「富竹をH173で殺すことで入江を疑わせ、彼の暴走として処理する」というのが本来の鷹野(野村)のシナリオでした。
最終的に富竹の通報が成功する(山狗の情報操作では逆転できない)ほどの状況にも関わらず、富竹だけ殺すのはリスクしかありません。
富竹は鷹野を説得して匿っている ☆☆☆
仮に『祭囃し編』の様に富竹が鷹野を説得せず証拠を掴みに行った場合、通報が成功すれば鷹野は山狗に消されるでしょう。そこで富竹まで行方不明になる理由は考えづらいです。
逆にもし富竹が鷹野を説得できた場合、鷹野を匿うために一緒に姿を晦ますのはあり得る話で、
といった描写ときれいに合う流れだと思います。
入江が富竹に協力している ☆
富竹は鷹野を匿うために鷹野の車を会場に置いて行ったと考えられます。この場合興宮などへの移動に協力者が必要になるため、入江に依頼したのではないでしょうか。
富竹説得のために入江も梨花に事実を知らされている可能性があり、頼めるとしたら彼だけでしょう。
ただしそもそも鷹野は自分の車で興宮まで移動してから失踪すれば良い話であり、鷹野の車が残されているのは少し疑問が残ります。
入江診療所で作業していたのは自衛隊 ☆☆
圭一が診療所を訪れたのは6/23であり、この日にまだ山狗が活動できているとは考えづらいです。 富竹による通報の結果として、謀反の証拠集めや不都合な物品の隠蔽のために別部隊が作業していたのではないでしょうか。
梨花と沙都子を殺害したのはレナ ☆☆☆
この状況で梨花が死ぬとしたらレナの犯行か絶望しての自死のどちらかですが、梨花が沙都子を道連れに心中というのはありえないでしょう。
つまりこれはレナの犯行であり、レナの発症を気にかけていた梨花を疑心暗鬼で殺害したと考えられます。
(診療所の閉鎖で治療薬が手に入らなくなり沙都子が発狂という説がある様ですが、梨花や入江がそんなミスをするとは思えません)
部活メンバー関連
レナは雛見沢症候群を発症していた ☆☆☆
レナは圭一に包丁を持って襲いかかります。
『鬼隠し編』を踏まえると圭一の幻覚の可能性もありますが、この時点での圭一は(素直に捉えれば)疑心暗鬼を克服しているため信用できる語り手であり、レナはL5の状態でしょう。
レナが圭一を殺そうとしたのは秘密を知られたから ☆☆
『罪滅し編』のレナは家族(父親)を守るためにリナと鉄平を殺害しますが、今作も「お父さんを守らなくちゃ」「私が家を守らなくちゃ」「 圭一くんを殺して私も消える」と言って圭一を襲います。
レナは圭一がゴミ山で隠した何かを気にしており、恐らく「圭一はレナ(の父親)が不利になる何かを知った」ために口封じで殺すということでしょう。
ただ、一体どんな秘密なのかは疑問が残ります。
『罪滅し編』を踏まえると「レナのリナ・鉄平殺し」が考えられますが、このせいでレナが捕まるのが困るのであれば、「圭一を殺してレナも死ぬ」で解決する状況だとは思えないため、何か別の事情なのかも知れません。
梨花はレナに接触していた ☆☆
梨花がレナの異変に気づいて接触していたと考えると、レナが「自分の秘密を知られている」という疑心暗鬼から梨花を殺し、梨花から知らされている可能性がある沙都子も殺したという話で説明がつきます。
梨花の行動を想像すると
- 6/13 学校でのレナの様子から異変に気付く
- 6/14 雨のゴミ山に行きレナに接触(「悩んでいるのではないか」と圭一にした様に話しかけた?)
- 6/15 再度ゴミ山へ様子を見に行き、圭一が接触してしまったのを目撃
といった感じでしょうか。
結果的にレナの末期症状を防げなかったことを考えると、梨花が異変に気付き接触したのはもっと遅いタイミングだったのかも知れません。
第2話冒頭でレナが圭一に鉈を振り上げるシーンの後、梨花がその場から居なくなっている様なカットが入っており、その様子を梨花は見ていなかったという描写なのかも知れません。
レナはリナや鉄平を殺していない ☆
リナ殺しに疑問をつける材料としては
- 自宅で料理をするのレナの様子。(1話冒頭)
- ケンタくん人形をレナ宅に運んだ圭一が他のガラクタを見ている(『罪滅し編』ではリナと父親に撤去されている)
- レナが2人を殺していた場合、「圭一を口封じで殺して自分も死ぬ」は父親を守ることに繋がらない(殺人がバレて捕まる方がマシではないか)
があります。
それぞれリナ殺しの否定まではできませんが、逆に肯定する材料も実は無く、私たちが「頑張り物語」発言から『罪滅し編』を連想しているだけです。
レナの「頑張り物語」発言がミスリードだった場合、実はレナしていた行動や秘密は別にあることになり、私たちはまんまと騙された形となります。
これこそが鬼騙し編の最大の謎だと思うのですが、いかがでしょうか?
ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 鬼騙し編その4
6/23(木)
圭一、入江診療所へ
- 謎の男性から「改装中」「しばらく休診になる」と伝えられる
- 『鬼隠し編』や『祟殺し編』では混乱はありつつも診療所は営業していたはずであり、富竹の行方不明と並んで今作の最大の違い
- 作業着姿の男性達は山狗または他の自衛隊だろう
- 前者の場合、鷹野暴走前に説得が成功して、山狗が何かの任務に当たっている?
- 後者の場合、鷹野が未遂だが行動を起こしてしまい、山狗も鎮圧されて自衛隊が撤去作業をしている?
施設の位置関係
- 余談だが、診療所と奥に見える古手神社が案外近い
- さらに両者とも川の近くに位置しており、旧アニメとかなり異なる印象を受ける
圭一が登校
6/23(木) 帰宅後
レナが圭一に夕飯を持って来る
- インターホン連打&めっちゃ扉を叩くレナ
夕飯を両手に持ちながらどうやったのだろう?- ドアを開けるとレナはいつも通りの様子で、狂気の中にいるとは思えない
『罪滅し編』ではもっと余裕のない様子だったはずだが、個人的にはこれはホラー的な演出かなと思う
圭一vsレナ
両者とも(程度の差はあるが)症候群を発症しており、ここからの描写は信憑性が低い
- レナの「お父さんを守らなくちゃ」「私が家を守らなくちゃ」「 圭一くんを殺して私も消える」という発言から、やはりレナはリナを殺しており、発覚を防ぐために圭一(と犯人である自分)を殺そうとしていると考えられる
めっちゃ刺される圭一
- 圭一も時計で殴りつけるが止められない
- よく反撃できるなと思うほど刺されまくっている
数日後?
何故か生きている圭一
- 理由は「圭一vsレナのシーンは幻覚が混ざっていたから」で間違いないはず
- 考えられるパターンとしては以下の2つだろうか
- 圭一に突き飛ばされた時点でレナは頭を打って死んでおり、その後は全て圭一の幻覚
- レナが持っているのは実は包丁でなく血も幻覚で、圭一が時計で殴り殺した
- 目を覚ました圭一の首にはコルセット?が付けられており、首を掻き毟るのを防ぐためと思われる
- つまり圭一は雛見沢症候群を知る人間に治療されている
魅音の来訪
- 魅音が来た際は圭一首はコルセットもなく無傷
- 「圭一が助かったのは幸運」という言葉からは、圭一がレナを突き飛ばした段階ではレナは死んでおらず、その時点の頬の傷以上に圭一は負傷したことが推察できる
圭一vsレナの次の日に、梨花・沙都子の死体が見つかった
- 一番あり得る犯人はレナだろう。梨花が発症に気付き気に掛けてくるのを、レナは疑心暗鬼から「自分の秘密を知っている」と思い込んだのではないか。
- 次点で梨花。「惨劇を防げなかったから自殺」というのは、皆殺し編で後悔していたとはいえあり得る行動。
- とはいえ沙都子を道連れに殺すとは考えづらい。
- 状況が分からない鷹野も容疑者で、34号作戦に繋がらないとしても「一二三の説を証明するために梨花を殺して村人を発狂させる」という行動はあり得るだろう。
謎の注射