ひぐらしのなく頃に業 原作準拠で考察 鬼騙し編まとめ

鬼騙し編を通しての考察記事です。

mosign.hatenablog.com

「基本は原作”解”までに準ずる世界で、梨花が舞台を全て知っていることだけが異なる」という前提でまとめました。

また、考察の横に確からしさの度合いを☆で表記してみました(3段階)

富竹・鷹野・山狗関連

6月23日までに山狗は無力化された ☆☆☆

まず全体の考察の軸として、梨花が死亡したにも関わらず終末作戦が実行されていないことに着目します。

綿流し編』と違い梨花の死体は自宅で発見されており、山狗が監視していたのであれば死の原因によらず作戦が実行されていたはずです。

つまり遅くとも梨花が死ぬ6月23日(または24日)時点で山狗は無力化されており、その状況を起こせるのは富竹による通報だけであることから、全てを知った梨花による行動の成果と言えるでしょう。

そしてここからいくつかの推察ができます。

富竹は生きている ☆☆☆

流石にこの状況で殺されてはいないでしょう。

「富竹をH173で殺すことで入江を疑わせ、彼の暴走として処理する」というのが本来の鷹野(野村)のシナリオでした。

最終的に富竹の通報が成功する(山狗の情報操作では逆転できない)ほどの状況にも関わらず、富竹だけ殺すのはリスクしかありません。

富竹は鷹野を説得して匿っている ☆☆☆

仮に『祭囃し編』の様に富竹が鷹野を説得せず証拠を掴みに行った場合、通報が成功すれば鷹野は山狗に消されるでしょう。そこで富竹まで行方不明になる理由は考えづらいです。

逆にもし富竹が鷹野を説得できた場合、鷹野を匿うために一緒に姿を晦ますのはあり得る話で、

  • 綿流しで富竹の頭を撫でる梨花
  • それに「ありがとう梨花ちゃん」と答える富竹
  • 綿流しで圭一が目撃した2人の談笑する姿

といった描写ときれいに合う流れだと思います。

入江が富竹に協力している ☆

富竹は鷹野を匿うために鷹野の車を会場に置いて行ったと考えられます。この場合興宮などへの移動に協力者が必要になるため、入江に依頼したのではないでしょうか。

富竹説得のために入江も梨花に事実を知らされている可能性があり、頼めるとしたら彼だけでしょう。

ただしそもそも鷹野は自分の車で興宮まで移動してから失踪すれば良い話であり、鷹野の車が残されているのは少し疑問が残ります。

入江診療所で作業していたのは自衛隊 ☆☆

圭一が診療所を訪れたのは6/23であり、この日にまだ山狗が活動できているとは考えづらいです。 富竹による通報の結果として、謀反の証拠集めや不都合な物品の隠蔽のために別部隊が作業していたのではないでしょうか。

梨花と沙都子を殺害したのはレナ ☆☆☆

この状況で梨花が死ぬとしたらレナの犯行か絶望しての自死のどちらかですが、梨花が沙都子を道連れに心中というのはありえないでしょう。

つまりこれはレナの犯行であり、レナの発症を気にかけていた梨花を疑心暗鬼で殺害したと考えられます。

(診療所の閉鎖で治療薬が手に入らなくなり沙都子が発狂という説がある様ですが、梨花や入江がそんなミスをするとは思えません)

部活メンバー関連

レナは雛見沢症候群を発症していた ☆☆☆

レナは圭一に包丁を持って襲いかかります。

鬼隠し編』を踏まえると圭一の幻覚の可能性もありますが、この時点での圭一は(素直に捉えれば)疑心暗鬼を克服しているため信用できる語り手であり、レナはL5の状態でしょう。

レナが圭一を殺そうとしたのは秘密を知られたから ☆☆

罪滅し編』のレナは家族(父親)を守るためにリナと鉄平を殺害しますが、今作も「お父さんを守らなくちゃ」「私が家を守らなくちゃ」「 圭一くんを殺して私も消える」と言って圭一を襲います。

レナは圭一がゴミ山で隠した何かを気にしており、恐らく「圭一はレナ(の父親)が不利になる何かを知った」ために口封じで殺すということでしょう。

ただ、一体どんな秘密なのかは疑問が残ります。

罪滅し編』を踏まえると「レナのリナ・鉄平殺し」が考えられますが、このせいでレナが捕まるのが困るのであれば、「圭一を殺してレナも死ぬ」で解決する状況だとは思えないため、何か別の事情なのかも知れません。

梨花はレナに接触していた ☆☆

梨花がレナの異変に気づいて接触していたと考えると、レナが「自分の秘密を知られている」という疑心暗鬼から梨花を殺し、梨花から知らされている可能性がある沙都子も殺したという話で説明がつきます。

梨花の行動を想像すると

  • 6/13 学校でのレナの様子から異変に気付く
  • 6/14 雨のゴミ山に行きレナに接触(「悩んでいるのではないか」と圭一にした様に話しかけた?)
  • 6/15 再度ゴミ山へ様子を見に行き、圭一が接触してしまったのを目撃

といった感じでしょうか。

結果的にレナの末期症状を防げなかったことを考えると、梨花が異変に気付き接触したのはもっと遅いタイミングだったのかも知れません。

第2話冒頭でレナが圭一に鉈を振り上げるシーンの後、梨花がその場から居なくなっている様なカットが入っており、その様子を梨花は見ていなかったという描写なのかも知れません。 f:id:mosign:20201107071747p:plain

レナはリナや鉄平を殺していない ☆

リナ殺しに疑問をつける材料としては

  • 自宅で料理をするのレナの様子。(1話冒頭)
  • ケンタくん人形をレナ宅に運んだ圭一が他のガラクタを見ている(『罪滅し編』ではリナと父親に撤去されている)
  • レナが2人を殺していた場合、「圭一を口封じで殺して自分も死ぬ」は父親を守ることに繋がらない(殺人がバレて捕まる方がマシではないか)

があります。

それぞれリナ殺しの否定まではできませんが、逆に肯定する材料も実は無く、私たちが「頑張り物語」発言から『罪滅し編』を連想しているだけです。

レナの「頑張り物語」発言がミスリードだった場合、実はレナしていた行動や秘密は別にあることになり、私たちはまんまと騙された形となります。

これこそが鬼騙し編の最大の謎だと思うのですが、いかがでしょうか?